【このミステリーがすごい!全制覇】「このミステリーがすごい!」国内編1位作品 2020年代

セカンドライフの楽しみとして、歴代の「このミステリーがすごい!」国内編1位作品をすべて読むことに挑戦しようと思います。今までに読んだ作品もたくさんありますが、もう一度最初からじっくり読み返していく予定です。
エンターテインメントとして楽しむのはもちろん、一流の作家が持つ独自の世界観に触れることで、自分の世界を広げ、日々の暮らしに新しい刺激を取り入れたいです。洗練されたストーリーや文章から刺激をもらい、自分の感性を心地よく磨いていけたらと思っています。
これまでの「このミステリーがすごい!」国内編1位作品を年代別にまとめましたので、ぜひみなさんの読書リストの参考にしてみてください。

「このミステリーがすごい!」国内編の歴代1位は、その年のミステリー界を牽引する最高峰の傑作として、毎年12月に発表されています。緻密な伏線回収と驚愕のどんでん返しが特徴で、多くの読者を魅了し続けています。

2020年代の作品は、現代の社会問題を鋭く切り取りながら、予測不能な展開を見せる複雑な心理戦や、緻密な論理展開が特徴です。なかでも特に評価が高いのが、相沢沙呼の『medium 霊媒探偵城塚翡翠』と、米澤穂信の『黒牢城』です。前者は伏線の妙と驚きの結末が絶賛され、後者は歴史と謎解きが見事に融合した傑作として、文学的にも高い評価を受けました。
一方で、惜しくもその年の1位は逃したものの、専門家から熱い支持を集める作品もあります。白井智之の『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』は、圧倒的な論理構成と多重解決の鮮やかさで、コアなミステリーファンを唸らせました。これらの作品は、従来の枠にとらわれない新しいミステリーの可能性を提示しており、今なお色褪せない強い輝きを放っています。

ミステリー界の賞を総なめにした傑作です。奇蹟を信じる教団の楽園で起きた連続不審死事件に、ひとりの探偵が挑みます。現実の論理が通用しない特殊な状況下で導き出される、驚愕の真相から目が離せません。
目次

失われた貌 櫻田智也 2026年

山奥で発見された身元不明の遺体。事件の報道後、警察署を訪れた小学生は「10年前に失踪した自分の父親かもしれない」と告げます。無関係に思えた過去と現在の出来事が静かに絡み合い、物語は予想もしない方向へと動き始めます。緻密に張り巡らされた伏線と、人間の内面を深く掘り下げたドラマが見事に融合した傑作です。数々のミステリーランキングで1位に輝いた、深く心に余韻を残す警察小説の金字塔です。

◾️作品データ
作家:櫻田智也
発売日:2025年8月20日
出版社:新潮社
受賞歴(本作):「このミステリーがすごい!2026年版」国内編 第1位(ほか主要ミステリーランキング3冠獲得)
初出:書き下ろし作品
構成・ボリューム:単行本304ページ(全11章構成の長編小説)
キーワード:警察小説、身元不明遺体、失踪事件、本格ミステリ、過去と現在の交錯
本に出てくる印象的な地域・場所:遺体が発見された鬱蒼とした山奥、地元の警察署
おすすめの読者:人間の心理描写をじっくり味わいたい方、二転三転する緻密な伏線回収が好きなミステリファン
電子書籍サービス:Kindle、楽天Kobo、BookLive!などの主要電子書籍ストアで配信中(2026年現在)
オーディオブックサービス:Amazon Audible(ナレーター:広瀬竜一、再生時間:10時間45分)(2026年現在)

身元不明の遺体と、10年前に失踪した父親の影。過去と現在が交錯し、事件は意外な結末へと向かいます。緻密な伏線と深い人間ドラマが融合し、数々のランキングで1位を獲得した傑作警察ミステリーです。

地雷グリコ 青崎有吾 2025年

「このミステリーがすごい!」で第1位に輝いた青崎有吾氏の『地雷グリコ』。誰もが知るジャンケンなどの遊びに巧妙なルールを加え、高校生たちが命がけの勝負に挑む物語です。魅力は、緻密に組み立てられたロジックと、相手の裏をかく心理戦の面白さ。一瞬の油断も許されない息詰まる攻防に、読む手が止まらなくなります。常識を覆すアイデアと爽快な読後感を味わえる、知的なエンターテインメント小説の傑作です。

◾️作品データ
作家:青崎有吾(あおさき ゆうご)
発売日:2023年11月27日(文庫版は2026年6月16日発売)
出版社:KADOKAWA
受賞歴:「このミステリーがすごい!」第1位、日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞、山本周五郎賞をトリプル受賞
初出:『小説屋sari-sari』『カドブンノベル』『小説 野性時代』掲載(および書き下ろし)
構成・ボリューム:全5編の連作短編集 / 単行本352ページ(文庫版448ページ)
キーワード:心理戦、頭脳バトル、ゲーム理論、女子高生、子供の遊び
本に出てくる印象的な地域・場所:私立漣山高校の階段・屋上(ゲームの決戦舞台)
おすすめの読者:デスゲーム系の漫画が好きな方、ロジカルな謎解きやスリリングな騙し合いを好む方
電子書籍サービス:Amazon Kindle、コミックシーモア、BookLiveなど主要サービスで一斉配信中(2026年現在)
オーディオブックサービス:Amazon Audible(ナレーター:乃依実咲)(2026年現在)

「このミステリーがすごい!」で第1位を獲得した『地雷グリコ』。おなじみの遊びに罠を仕掛けた、独自のゲームで競う頭脳戦小説です。緻密な論理と巧みな心理戦の応酬に、ページをめくる手が止まらなくなります。

可燃物 米澤穗信 2024年

「このミステリーがすごい!」国内編で1位に輝いた米澤穂信さんの『可燃物』。本作は、群馬県警の葛警部が主人公の警察ミステリー短編集です。連続放火や消えた凶器など、解決が難しそうな5つの事件が描かれています。無駄な会話を嫌う冷徹な葛警部が、現場のわずかな違和感を見逃さず、卓越した洞察力で淡々と真相を導き出す姿が見どころです。無駄のない洗練された謎解きを静かに堪能できる極上の一冊です。

◾️作品データ
作家:米澤穂信(よねざわ ほのぶ)
発売日:2023年7月25日
出版社:文藝春秋
受賞歴:2023年度国内ミステリーランキング三冠(「このミステリーがすごい!」、「ミステリが読みたい!」、「週刊文春ミステリーベスト10」各1位)
初出:文芸誌「オール讀物」に掲載された短編を収録
構成・ボリューム:全5編からなる連作短編集(単行本:280ページ)
キーワード:警察ミステリー、葛警部、本格謎解き、ロジック、違和感
本に出てくる印象的な地域・場所:群馬県(群馬県警が舞台、太田市、北軽井沢、利根川など)
おすすめの読者:人間の心理描写や、無駄のない論理的な謎解きを静かに楽しみたい方
電子書籍サービス:Amazon Kindle、楽天Kobo、Reader Store、BookLiveなど主要各社で配信中(2026年現在)
オーディオブックサービス:Amazon Audible(ナレーター:山内健嗣)(2026年現在)

「このミステリーがすごい!」国内編1位に輝いた、米澤穂信さんの『可燃物』。寡黙で冷徹な葛警部が、現場のわずかな違和感から難事件の真相を鮮やかに導き出す短編集です。極上の謎解きを静かに堪能できます。

爆弾 呉勝浩 2023年

「このミステリーがすごい!」で第1位に輝いた呉勝浩氏の『爆弾』は、息をのむ緊迫感が続く心理サスペンスです。些細な事件で留置された男が放った「爆破予告」を機に、警察との命懸けの頭脳戦が幕を開けます。男が仕掛ける悪意に満ちた対話は、人間の心の奥底にあるエゴを容赦なく揺さぶります。単なる犯人探しにとどまらない深い問いかけと、一気読みを誘う圧倒的な熱量を持った、今こそ読むべき至高の一冊です。

◾️作品データ
作家:呉 勝浩(ご かつひろ)
発売日:単行本 2022年4月20日 / 文庫本 2024年7月12日
出版社:講談社(講談社文庫)
受賞歴:『このミステリーがすごい!2023年版』国内編 第1位、『ミステリが読みたい!2023年版』国内編 第1位、第167回直木賞候補
初出:『小説現代』2022年3月号
構成・ボリューム:全1巻の長編小説(単行本:416ページ / 文庫本:509ページ)
キーワード:無差別爆破テロ、取調室の心理戦、爆弾魔の悪意、警察との頭脳戦
印象的な地域・場所:警視庁野方警察署(取調室)、秋葉原(最初の爆破地)、東京都内各所
おすすめの読者:一気読みできるスリリングな心理サスペンスが好きな方、人間の善悪や心理描写の深さを味わいたい方
電子書籍サービス:Amazon Kindle、楽天Kobo、ブックライブ、hontoなど主要サービスで配信中(2026年現在)
オーディオブックサービス:Amazon Audible(ナレーター:星 祐樹、品田 美穂)(2026年現在)

「このミス」第1位の『爆弾』は、東京を舞台にした緊迫の心理サスペンスです。爆破予告を行う男と警察の頭脳戦を描き、対話を通じて人間の本質や悪意を問いかけます。読者の心を激しく揺さぶるノンストップの傑作です。

黒牢城 米澤穗信 2022年

織田信長に反旗を翻し、有岡城に立てこもった荒木村重。混迷を極める城内で次々と発生する不可解な難事件に、村重は困惑します。彼が頼ったのは、地下の土牢に幽閉した天才軍師・黒田官兵衛でした。本作は、戦国時代の緊迫した籠城戦という極限状態を舞台に、心理戦と謎解きが見事に融合した歴史ミステリの金字塔です。戦国武将たちの執念や葛藤が濃密に描かれ、知的な興奮と深い余韻を味わえる至高の一冊となっています。

◾️作品データ
作家:米澤穂信
発売日:2021年6月2日(単行本) / 2024年6月13日(角川文庫)
出版社:KADOKAWA
受賞歴:第166回直木三十五賞、第12回山田風太郎賞、第22回本格ミステリ大賞 など
初出:『文芸カドカワ』および『カドブンノベル』掲載(書き下ろしを含む連作短編集)
構成・ボリューム:全4章構成(「因果の檻」「信義の砦」「智略の檻」「報応の砦」)、文庫版528ページ
キーワード:有岡城の戦い、荒木村重、黒田官兵衛、安楽椅子探偵、心理戦
本に出てくる印象的な地域・場所:摂津国・有岡城(現在の兵庫県伊丹市、当時の最先端の総構えの城)
おすすめの読者:人間の心理描写が深く描かれた、重厚で知的な歴史ミステリを好む大人の読者
電子書籍サービス:Kindle、BOOK☆WALKER、ブックライブ、楽天Koboなどの主要ストアで配信中(2026年現在)
オーディオブックサービス:Amazon Audibleにて配信中(ナレーター:荻沢俊彦、再生時間:約16時間19分)(2026年現在)

織田信長に反逆し、籠城する荒木村重。城内で起きる奇妙な難事件を解決するため、彼は土牢に幽閉した智将・黒田官兵衛に知恵を借ります。戦国の緊迫感と緻密な謎解きが融合した、知的好奇心を満たす傑作ミステリです。

たかが殺人じゃないか 辻真先 2021年

「このミステリーがすごい!」で第1位に輝いた、辻真先氏の傑作ミステリーです。舞台は終戦から間もない昭和24年。男女共学になったばかりの高校で、推理小説研究会の少年たちが不可解な連続殺人事件に巻き込まれます。時代に翻弄される若者たちの瑞々しい青春模様と、精緻に組み立てられた謎解きが鮮やかに融合した作品です。混乱期だからこそ生まれる人間模様が深く描かれており、読後の余韻が心に残る一冊です。

◾️作品データ
作家: 辻真先(執筆当時87歳、米寿目前のレジェンド作家)
発売日: 単行本:2020年5月29日 / 文庫版:2023年3月23日
出版社: 東京創元社(文庫は創元推理文庫)
受賞歴: 「このミステリーがすごい!2021年版」国内編第1位など、年末ミステリランキング3冠を達成
初出: 書き下ろし作品(〈昭和ミステリ〉シリーズ第2弾)
構成・ボリューム: 全1巻(単行本:352ページ / 文庫版:442ページ)
キーワード: 昭和24年、学制改革(男女共学)、本格ミステリ、キティ台風、戦後民主主義
本に出てくる印象的な地域・場所: 名古屋の高校、奥三河の湯谷温泉(密室事件現場)、嵐の廃墟(首切り事件現場)
おすすめの読者: 激動の歴史や昭和の空気感を楽しみたい方、瑞々しい青春小説と本格謎解きの融合を味わいたい方
電子書籍サービス:Kindle、楽天Kobo、BookLive、hontoなど各主要サービスで配信中(2026年現在)
オーディオブックサービス:Amazon Audibleにて配信中(ナレーター:羽多野渉 ※聴き放題対象作品)(2026年現在)

ランキング第1位に輝いた辻真先氏の傑作ミステリーです。舞台は昭和24年。新制高校の少年たちが連続殺人事件の謎に挑みます。激動の時代を生きる若者たちの青春と、本格的な謎解きが美しく融合した名作です。

medium 霊媒探偵城塚翡翠 相沢沙呼 2020年

「このミステリーがすごい!」で第1位に輝いた、極上の謎解き小説です。死者の声を聴く力を持つ霊媒の女性と、論理的な思考を持つ推理作家がバディを組み、世間を揺るがす連続殺人事件に挑みます。一見、超自然的な力に頼った解決に見えますが、そこには緻密に計算された伏線が張り巡らされています。すべての要素が美しくつながる結末に、読後は心地よい衝撃に包まれる一冊です。

◾️作品データ
作家: 相沢沙呼
発売日: 2019年9月12日(単行本) / 2021年9月15日(文庫本)
出版社: 講談社
受賞歴: 「このミステリーがすごい!」2020年版国内編 第1位、第20回本格ミステリ大賞受賞などミステリランキング5冠達成
初出: 講談社より書き下ろし単行本として刊行
構成・ボリューム: 全4編の連作短編風ストーリー(文庫版:約496ページ)
キーワード: 霊媒、推理作家、バディ、連続殺人、すべてが伏線
本に出てくる印象的な地域・場所: 水鏡荘(事件の舞台となる不気味な洋館)
おすすめの読者: どんでん返しが好きな方、ロジカルな謎解きを楽しみたい方、美しい伏線回収に驚きたい方
電子書籍サービス: Kindle、楽天Kobo、honto電子書籍ストアなど主要サービスで配信中(2026年現在)
オーディオブックサービス: audiobook.jpにて配信(城塚翡翠役:古賀葵、香月史郎・朗読:赤羽根健治 ほか)(2026年現在)

数々の賞を制した、名実ともに傑作と評価される謎解き小説です。霊視能力を持つ女性と推理作家が、難事件の真相を追い求めていきます。散りばめられたすべての伏線が回収される驚きの結末をお楽しみください。
目次